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NASAで数学魔術を駆使した3人の黒人女性ー「Hidden Figures」が映画になった。
February 11, 2017
ジョン・グレンはアメリカ人として初めて地球周回軌道に乗った。
それを成功に導いた3人の黒人女性、この物語が映画化された。
キャサリン・ジョンソン、ドロシー・ボーガンそしてメアリー・ジャクソンは、
まだまだテクノロジーに限界があったレッドストーン、マーキュリー、アポロ時代に
「コンピューター」と称された人物である。
アフリカン・アメリカンの彼女たちは、ミッションを成功させるために必要な数学データを編み出すという、難解で重要な役割を担っていた。前術の1962年ジョン・グレンの記念すべきミッションも例外ではない。

(3人を演じるジャネル・モネイ、タラジ・ヘンソン、オクタヴィア・スペンサー)
「NASAコンピューター」としての仕事は、一般女性が選択する職業に比較すると断然高収入。しかも科学を専攻した彼女たちには教職の道すら閉ざされていたのだが、航空学研究の道が開かれたことは願ったり叶ったりであった。
彼女たちの功績を紐解くには、歴史上残されている記録では誠に不十分である。
しかしマーゴット・リー・シェリー著による「Hidden Figures」がベストセラーとなり、アメリカン・ドリーム、宇宙開発戦争に挑んだ黒人女性の今まで語られなかった真実が日の目を見ることになった。
そして同名で映画化、全米でも話題作の仲間入りを果たしている。

NASAの先駆者たちの生きざまをベースに描かれているが、数々の偉業を地上で支えた彼女たちの陰の力と生き方に惜しみない賛辞が贈られる。
ジャクソンを演じる女優のモネイは「3人の女性たちは白人男性の技術者を凌駕した。彼女たちの願いは、性別や皮膚の色に左右されない社会を見出すことだった」と語る。
しかし、結果的にジャクソンはこの夢を捨てる。なぜなら、彼女は黒人女性であることに誇りを持っていたから。ジャクソンはNASAで新たな分野に挑むため、受け入れを拒むNASAと裁判所で争う。そのころ彼女は数学者からエンジニア、女性を対象にした指導教官を目指していたのだ。
映画製作スタッフは、科学の世界における女性への偏見を少しでも取り除く契機になれば、と考えている。エグゼクティブ・プロデューサーのファレル・ウィリアムスは科学に寄与している女性のパワーを広く知らしめたい、と熱く語る。また現在に至るまで、女性の貢献度を抹殺したり、過小評価してきた背景があるのだとも言う。

映画の中での重要なシーン。1962年、ジョン・グレンが地球周回に旅立つ前ジョンソンに対し、複雑な軌道計算について確認する場面がある。
(ジョンソンは2015年、この計算方式を編み出し地球周回を成功に導いたとして「National Medal of Freedom」を受章した。)

それ以降、ジョンソンは「コンピューター」に匹敵する能力を万人に認めさせるため、
粘り強く闘い続けたのである。
2010年、アメリカ初の宇宙飛行についてインタビューを受けた際、彼女はこう語っている。
「私たち3人は常にチームとして動いてきました。独断専行したことは一度たりともありません」
オスカーも噂されるこの作品、日本でも何れ公開されると思います。
ぜひ、ごらんいただきたいですね。